債権の回収2

そのお客さんはその後電話には出なくなり、メールも返信がありませんでした。その会社はどこか事務所を借りているのではなく、自宅を事務所として登記しているため、さすがに自宅に取り立てに行くわけにもいきません。またしばらく待ちましたが、特に動きも無さそうだったので法的手段で回収しようと決めました。

 

これまで顧問先で債権回収に悩んでいることを聞いたことがよくありましたが、まさか自分が同じように悩むとは思ってもいませんでした。ただ、今回一通りの法的手段を経験すれば、同じように悩む顧問先に説得力のあるアドバイスができます。そのように前向きに考えて、積極的に回収活動をすることとしました。債権回収の方法自体は一般化していて、インターネットで調べて同じような手続きを踏めばそこまで難しいことはなさそうでした。ただ、初めてですし、自分の勉強という意味もあったので知り合いの弁護士事務所にお願いすることにしました。

 

幸い、決算作業に使った書類一式はまだ弊社にありました。そこにはお客さんの通帳のコピーや得意先に発行している請求書も保管しています。いざ強制執行となったときには自分たちで差し押さえるものを探す必要がありますが、それが既に特定できていることは大きなアドバンテージです。

 

弁護士さんとの相談では、内容証明を送る→訴訟→判決→強制執行というパターンか、内容証明→支払督促→相手方の異議→訴訟→判決→強制執行、というパターンのどちらかでいきましょうという話になりました。支払督促とは裁判所を介して債務者へ督促の通知をする手続きで、裁判所が書類を審査するだけで出してくれるため、ほかの手続に比べて早く強制執行まで辿り着ける可能性があります。相手方の口座はわかっていたため、早く強制執行できる可能性の高い支払督促を選択することにしました。

 

さて、弁護士費用はいったいどれくらい発生するのでしょう。その弁護士事務所は以下のような費用体系でした。
・内容証明42,500円
・訴訟(着手金)85,000円、(報酬)判決額の13%
・支払督促(着手金)42,500円 (報酬)回収額の6.5%

支払督促をして訴訟となった場合、今回の債権金額のおよそ半分が弁護士費用として消えていくことになります。また、確実に回収できるとも限らず、なかなか高い勉強代になりそうだと感じていました。

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