ERP

昔ERPがもてはやされた時代がありました。ERPとは、会計システムだけでなく在庫管理システム、生産管理システム、人事給与システム、販売管理システム、購買管理システムなどが一元化されたシステムのことです。会計ソフトはfreee、給与ソフト弥生、顧客管理にセールスフォース、といった具合ではなく、全てを1つのERPシステムで対応できるものです。さらに海外子会社を含むグループでの管理ができることから、グローバル企業にとってかかせないものです。監査法人に勤務していた頃は、そこそこ規模の大きなクライアント先や外資系の子会社などはERP、特にSAPを使っている会社がとても多かったです。SAPの他にOracleも有名ですが、これらはかなり高価だということでもう少し安価なNetsuiteもあります。

 

ERP自体はとてもよくできています。例えば販売管理として使うと同時に仕訳も切られて、また海外の子会社も統一した通貨で表示できて、といった具合です。しかし、これまで見てきた企業の多くはERPの性能をあまり使い切れていなかったと思います。もともとERPに切り替える前には他のシステムを使ってうまくやっていたわけで、そこから全部署でERPを使いましょうといっても中々そういうわけにはいきません。ERPソフトは海外のものがメインなので日本の商習慣に馴染みのないものも多くあり、使い勝手はあまりよくないです。日本のメーカーが作っているソフトの方が日本で使用するうえでは使いやすいわけです。上層部の一部の人がこれからはERPだと鶴の一声で採用を決め、経理部が手動してERPシステムを導入したとしても、使っているのは会計システムのみで、他の部署はこれまでのシステムを使うといった会社も多くありました。

 

こうなると最悪で、ERPの会計システム単体だと柔軟性がなく、仕訳を普通に入れるのも一苦労ということになります。それを防ぐためにERP導入時に各企業にあわせたカスタマイズができるのが前提ではありますが、導入時にコンサルを入れてカスタマイズする費用がばかになりません。システムに業務をあわせる、というのがERPの思考でして、それ自体は共感できるのですが、中途半端な導入はかえって逆効果になることとなります。

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